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サブスクリプションへの移行は産業革命。

昨今の音楽産業界において、多くの革命が起きています。最も顕著なものとしては、現在も残るCDというフィジカルを用いた音楽消費の在り方から、サブスクリプションへと本格的に世界のトレンドが完全移行する中、いわばこれは産業革命と言える動きかと思います。これまで音楽の消費方法は、蓄音機の時代は一回当たりの再生に少額の金銭を支払い、楽曲を共有するという文化もありましたが、それでも音声の発生元はレコードを用いたフィジカルが中心でした。その後カセットが出てきて、CDでデジタル化され、更にはMDもありアップルがファイルをダウンロードするという文化が根付きます。ファイル販売という考え方から、フィジカルの売れ行きは激減し音楽産業界は大ダメージを受けますが、今度は昨今のサブスクリプションという考え方が前提となったことから、音楽は一気にグローバルの時代へと入りました。誰もが同じプラットフォームで勝負することとなり、もはや横一列で楽曲のクォリティを競う状況へと完全移行しています。メジャーであるとかインディーズであるとかという意味合いはほとんど失われ、

『誰が優良な楽曲を作れるのか?』

という考え方を背景に、世界的な配信リリースというものが実現したということにもなります。もちろんそう簡単に世界中の方々へ楽曲を知ってもらうことはできませんが、一定の努力ときちんとしたグローバル視点での知識を持ち合わせることで、確実にファンを増やしていき勝負することが可能になったプラットフォームと言えるかと思います。ここまで自由で誰もが参加でき、尚且つグローバルリリースという状況になれば、出資やプロモーションをメジャーに頼む必要性が無くなってくることは容易に理解でき、実際自分の学んだハーバード・ビジネス・スクールでも

『昨今のプラットフォームにより、必要となくなった各産業の代表格に、大手レコード会社』

と具体的に表記されていました。以前はメジャーのレコード会社でもドメスティックから海外への進出というものは、グローバル企業でも中々簡単なことではなかったのですが、こうも産業が変わると価値観そのものがシフトしてしまうのかと思えるほどに、楽曲のリリースというものが簡略化され容易なものとなっています。しかも、一日にリリースされる楽曲数は世界で4万曲と言われ、その中で如何に魅力を発することができるのか?という根本的な課題も露骨に浮き彫りになった背景もあります。

これらを総合するに、産業革命と位置付けるには最もふさわしい状況と言え、パラダイムシフトが全世界を覆いつくす中でより現実的で身近な存在として、産業革命を体感できる一つ具体的な一例と位置付けられ、その真っただ中に私たちはいると言えます。

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