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コンプリート・グランドピアノの調律

グランドピアノ中古 スタインウェイ中古

昨日はコンプリート・グランドピアノの調律でした。 納品から5年ほど経過しているピアノですが、やはり年数の経過とともに本当に素晴らしいピアノへと進化していきます。こればかりは、新しいピアノの状態(パーツ交換直後)には出せない味であり、また弾き手の能力が高ければ高いほどに、美しい音へと変貌していきます。特に昨日の場合は、到着した段階で感じたことは、まず鳴りすぎ。音量がなければ鳴りませんが、オーバーパワーというの楽音を損ないます。タッチからしても、ダンパーストップレールの遊びが大きすぎてしまうがゆえに、その分鳴りも大きすぎてしまうといった感がありました。 そして整音。正にレンナーハンマーを使う(コンプリートピアノの場合は、スタインウェイ型)ことに意味が出る一瞬ですが、ヤマハの純正ハンマーなどは整音の折に、少し針を入れるだけで効きすぎてしまう傾向にあり、音色も平面的です。しかし、レンナーのスタインウェイ型をはじめ、ヨーロッパメーカーのハンマーというのは、音色の特色はそれぞれにあるにせよ、その厚みある音というものは、国産メーカーに決して真似のできないものがあります。 ある一定の負荷をかけられ、硬質な音へと変貌を遂げられた肉厚なハンマーに針を入れることで、スタインウェイとはまた一味違う、非常に魅力あるパワフルで透明な音色が形成されます。

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