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オーケストラレコーディングの構成を、再度考え直しています。

オーケストラのレコーディング

オーケストラのレコーディングについて、色々と構成を考え直しています。前から考えていたことではありますが、ウィーンでゲオルグとのレコーディング(アーティスト:ウィーンフィル&ヨナス・カーフマン)に接した折、彼がその多くをラージダイアフラムでレコーディングしたいたことと、加えて僕自身としては Decca Treeを導入したいと思っていたことが重なりました。これまではステレオマイクで対応していたものを、やはりDecca Treeは圧倒的にマイクの数からして違うわけで、そのノーブルなサウンドというものはステレオでは決して出せない味わいがあります。また、このDecca TreeをBraunerのマイクで纏めようと考えており、Braunerの本社に現在マッチングの必要性があるか否かを聞いているところです。

このBraunerで Decca Treeを纏める考え方は、Braunerマイクの本社を訪ねた折に、ピーターガブリエルが16本のPhantheraを使いこなしている系統図を見た折に思いついたことで、今までもPhantheraに関しては最も完成されたマイクの一つとして多くの場で用いてきました。そのノウハウを、今度はクラシックのオーケストラレコーディングに応用することで、マイキングや音質の方向性として、クラシックやポップスの間でもそのジャンル分けというものがほとんどなくなってきている昨今、アイディアを上手くアレンジすることで、更に発展的な新世代の音を作り出せると考えました。

加えて、四重奏やピアノレコーディングにも対応できる Decca Tree なので、レコーディングクオリティとしては圧倒的に質が上がるはずです。

そのほかのマイクについても凡そ見当は付けてあり、その殆どはハイレゾマイクになる予定です。しかし、ハイレゾマイクで纏め、更に僕が主たるマイクプリアンプとして用いている、SPLのCrescendoを使った場合、音楽性を失わせるほどのHi-Fiサウンドが作られてしまうことは間違いありません。今回の構成をそのまま用いれば、間違いなくそちらの方向性へ振れることは間違いありません。

SPL Crescendo


物凄くスーパーHi-Fi、クリーンなサウンドが作り出されるわけですが、それが音楽的であるか・・・というと別の議論になってしまいます。そこから更に考え方を進めていく必要性がありまして、そのソリューションとして素晴らしかったのが、ステレオリボンマイクのHUM Audio DevicesのMR-2でした。

リボンマイクを何故今更、この時代に用いるのかが今一つ分かっていませんでしたが、改めてその音色の構成というものを見直していくときに、ハイレゾマイクや最高精度の高解像度マイクプリアンプで固めた挙句、何かが足りない・・・そんな結果を何度も生み出していましたが、このリボンマイクならではの何とも言えな柔らかくも濃厚なサウンドは、楽曲に美しい息吹を与えてくれたと感じています。

今からこの構成でレコーディングできることが楽しみでなりません。その上、うちのスタジオで新たに導入した elysiaのMpressorで構成されたSSLのコンソールは、昨今のクラシック音楽で用いられるアグレッシブなサウンドメイクにはぴったりの内容で、最高にあか抜けたオーケストラレコーディングを可能にすると予想しています。

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