ご縁から、アメリカのピアノテクニシャンたちで構成されているギルドで、『Piano Technicians Masterclass』があるので、参加しないかというお声を掛けて頂きました。内容を見る限り、かなりしっかりとしており、尚且日本よりも遥かに進んでいるイメージです。グランドピアノの整音や整調、そして響板の交換修理など、スタンウェイ本社のコンサートアーティスト部主任であったKenがレクチャーを持つとのことです。 また、グランドピアノの調律に主眼をおいているレクチャーも有るとのことで、Kenが実際にコンサート前に何を行っているのかを実際に見せてくれるとのことです。アメリカのクラシック音楽シーンと言えば、やはりホロビッツやルービンシュタイン、ラフマニノフなど1900年台前半には、現在スーパースターとされる人物が多数排出されています。日本では以外と思われるようですが、実際のところクラシック音楽の黄金期はニューヨークで形作られ、現代に継承されていると行って良いかと思います。それは、ヨーロッパから始まった西洋音楽方式というものが、本格的にエンターテイメントとして確立された時期であるとともに、一気に大衆のものとして興行化された音楽会が形成された自出来でもあるからです。 Kenは、こうした繁栄した時期を過ごしたスタインウェイ社の、企業買収前に在籍した生き証人であり、こうしたチャンスは滅多に無いと思うと、参加する意義は大きいのではないかと思っています。 そして感じることとしては、どうも音楽全体もそうですし、こうした器楽においても日本の衰退、若しくは遅れというものを著しく感じることが多々あります。大人と子供くらいの違いがあり、この閉塞感の中で何とかやりくりしてきた無理というものを感じざるを得ません。何とか変えていかないと、このままでは本当に良くない現象に苛まれることになると強く感じています。
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