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IGS v8を導入しました。

執筆者の写真: Furuya HirotoshiFuruya Hirotoshi

夏のアップデートがまだまだ続いています。7月に発注していたのですが、コロナウィルスの影響からスィッチ類が手に入らないとのことで、やっと10月に納品となったv8が到着しました。Tubecoreと似た外観でもあるのですが、凡そのコンセプトは真空管とソリットステートの違いが主なところかと思いますが、そもそも想定している使い方も違うサウンドの作り込みをしています。Tubecoreは、マスタリングに寄った精度の高さを売りにしておりM/S機能も付いていますが、マスタリング・あるいはバスコンプレッサーとして使用することを前提にしているかと思います。しかし、こちらのv8は特にドラムバスに似合う傾向があり、他にはギターやベースにも似合うかと思います。非常にこの辺り、上手い具合にそれぞれコンセプトを作り上げて機材をリリースしてきているので、面白味を感じながら使用用途というものを理解していくことができます。

まだPSEの取得ができていないので、国内の販売においては本格的なリリースはまだなのですが、こうして自分たちで実際に使用した上でより良いと判断できたものをご紹介していきたいと考えています。いわゆる事前調査みたいなものですが、自分たちも本当に好きでスタジオの運営を行っているので、趣味も交えたようなところもあります。

それでv8のレビューも少しばかり書かせて頂きます。ミリタリー感溢れる外観は、Tubecoreと似た雰囲気を持ち合わせていますが、先ずはKneeの味付けが全く別物です。v8はHard Kneeで、+10dB Threshold も付いていることから、どちらかと言えばハードなコンプレッションを想定した作りをしています。Hard Kneeが大好きな自分としては、こういう機材に触れると幸せいっぱいになってしまいますが、現在使用しているバスコンプレッサー elysia MPressor、elysia Xpressor、IGS Audio S-Type、IGS Audio Multicore、Bettermaker v502、SPL IRONどれとも全く似ていない、非常に個性的なコンプレッサーです。ハードでありながら、何とも言えない円やかかつソフトなサウンドは、早速にミキシングで使用していますが、素晴らしくオーケストラに溶け合う美しさを持ち合わせています。ジャジーな感じの楽曲とかに似合いそうな気もしますし、意外とハードなロックにも似合うかもしれません。バスコンプレッサーは、相性がありますから思いついたものは基本的にミキシング時には全て試します。今日など、ドラムのセッティングが中々出ずに、全てのバスコンプレッサーを行き来させて、それでもまだ理想のサウンドが出ないので、エフェクターも弄り回し、結局ドラムだけで5時間もかかってしまいました(笑)。バックには広大なオーケストラが入っていましたし、各楽器の音もいじり倒していたので、上手くセッティングが出ないドラムは妙に浮いてしまい、『何だかしっくりこない』ということでありとあらゆる手法を用いてしまいました。でも、これくらい凝ってミキシングってなんぼだと思います。サミングミキサーも、出音も違えばインサートポイントでのアウトボードの鳴り方もメーカーによって全く違います。同じアウトボードなのに、濃い口になったり薄口になったり、やたらにサミングミキサーのインサートポイントの性能に依存するところもあったりで、それが合う合わないやはり有りますよね。濃い口も薄口も双方に必要で、

『これだったら絶対に行ける』

というお約束みたいなものもありません。なので、性格の異なる機材というものは常に欲しくなるものです。今回手にしたv8は、そういう意味では初めて手にした密度の濃い、上質感溢れるファットなコンプレッサーだったという印象です。

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