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執筆者の写真Furuya Hirotoshi

Die DenkazがDMSC Musiker Awardsにノミネート

マスタリング参加作品

4月にリリースされた、Die Denkazの新曲がもうアワードにノミネートされました。本当に嬉しいですね。僕としては、今年なんとしてもヨーロッパでアワードを取ることを目標としていたのですが、まだ中盤にも差し掛からない状況の中で、制作参加曲がアワード候補というのは大きな喜びです。メンバーのステファンは、リリースから2週間と少しで100万回の再生回数に対して、『取るに足らない数字だ』と公式Facebookで述べており、こういった志の高さというものも彼らが成功の階段を登る一因になっているのかと思います。 そしてやはり思うこととしては、僕たちサウンド制作側の人間がヒット曲を目指すのは、最低限の姿勢であるということです。本場ヨーロッパで、チープなサウンドは耳の肥えたリスナーから直ぐに攻撃の的となるでしょうし、ヒットに繋がるわけもありません。アーティストともに、またレーベル側と一つとなり、その楽曲が世の中に出ることに対して、精一杯の仕事をすべきだと思います。当たり前のことなのですが、これが意外と出来ていないケースが多く、独りよがり的なサウンドメイクというのはよくあることです。 国内でマスタリングについて語る折に、仲間内でも見受けられるのですが、海外事情については殆どオーディオファンの粋を超えられていないんです。 『何処何処の国で、このマスタリングはこう行っている』 などの話が出ますが、それは自身の聴感上のものであり、実際にそのスタジオに居たとか競争相手としてコンペで戦ったなどの経験がない中で、あくまでファンとして語っていることが殆どです。つまりは同じ土俵に上がっていないわけで、それでは話になりません。 現地から仕事を受注し、そして世界的なヒットへ楽曲を導こうとすれば、一ファンなどという立ち位置でノホホンとしているわけには行かないはずなのですが、どうも多いですね・・・こういう感じのスタンスが。 何故自ら海外に飛び出して、仕事をなんとしてでも取り、絶対に成功をおさめるんだという気概がないのか不思議です。何時まで経っても人を評論して、その上で自分の拘りなどを語り出す始末なので、これでは世界の舞台で勝負するのは確かに無理です。自らが挑戦しない人に対しては、そう簡単にチャンスを与えても貰えないのが世界の舞台なので、こうした精神的な面からしても日本から海外へ挑戦するのは難しいのかもしれません。

少し国内の課題についても触れてみましたが、先ずは海外の作品に参加するということは簡単なことではありません。国内と違い、世界は天井なしの分厚い層が待ち構えており、これを撃ち抜く形で何らかのアドバンテージ、若しくは自らの強味を探し出して勝負することになります。その上でヒットに必要な要素を楽曲に盛り込んでいくことで、初めて多くの再生回数やアワードといったものに繋がって行きます。 しかしここで考えさせられるのは、アワードを取るエンジニアもそうでない人も、額面が余り変わらないことを考えると、高い志は本来は誰もが持たなくてはならない責務とも言えるものですし、ヒットは同じく高い志によって目指さなければならない1つのハードルとも言えるかと思います。 自分もやっとこの境地にたどり着いたという感じです。これまで七転八倒しましたが(笑)。

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